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    2017/01/16

    「男の子らしさ」を考える

    先日、息子にせがまれて、車のおもちゃを買いに出かけました。


    息子はいわゆる「男の子らしいもの」が大好きです。車や電車のおもちゃ、戦闘ごっこ、恐竜、昆虫…。


    俺が子供の頃、そういう男の子の遊びにさほど興味がなく、女の子とままごとやごっこ遊びばかりしていました。それでも、時に昆虫採集もしたし、超合金(←世代が分かりますねw)でロボット遊びもしました。男の子的嗜好と女の子的嗜好が混ざっていて、後者が勝っていた、という感じです。


    思い返すと、ゲイである今の自分の、「肉体的には女性とも不可能とまでは言わないが、性的指向は完全に男性に向いている状態」は、すでにこの頃ベースがあったんじゃないか、という気がします。

    つまりは、生まれ持ったものではないかと。


    保育園で息子やお友達を見ていても、生まれ持った「男の子らしさ」「女の子らしさ」は確実にあります。そして、その「らしさ」の程度には個人差があります。幼い子は周りを気にせず、ひたすら真っ直ぐですから、嗜好や性質の違いが見ていてすごくよく分かるんです。


    生まれ持った性差って、「男か女か」という単純なものではなく、「人それぞれ割合が違う」ということだと思います。「男の要素」が100%に近い子もいれば、80%くらいの子もいたり、10%や0%に近い子もいるはずです。性的指向も同様で、100%ストレートから100%のゲイまで多様なのだと思います。


    子供たちも、いつしか社会の「男は男らしく、女は女らしく、異性を好きになるのが普通」という「慣習」を刷り込まれ、生まれ持った性質を抑えることを無意識に覚えるのでしょう。俺も、本能的に性的興奮を覚えるのは常に男であることは自覚していましたが、そんな自分を抑え、「女の子を好きになること」を覚えようとしてきました。


    そして、自分を抑えることがあまりに当たり前だったためか、はっきりと自分がゲイであると自覚した後ですら、世間が言う「普通の男」ではない自分を認めて生きていく覚悟ができなかったのだと思います。結婚することで、「普通の男」であるフリをすることには成功しましたが、本当の自分を偽る苦しみがついてきました。


    日本人口のうち7.4%がLGBTを自認している、という調査結果があるそうです。もし生まれ持った自分の性質を偽らなくてよい社会なら、この割合はもっと増えるのかもしれません。


    「ゲイなら素直にゲイであることを認めて生きることが幸せだ」と無邪気に言いきれるほど、人間も社会も単純ではありません。が、少なくとも、「男か女か」「ストレートかゲイか」という2択から少し幅を持たせた考え方があることだけでも知れば、子供の頃から自分の生き方を真剣に、正直に考える余裕ができるのにな、と思います。


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